緊急事態宣言解除から2日目、10月2日土曜日、すっかり元に戻ったような賑わいに面喰いながら、大阪梅田茶屋町のMBS本社のスタジオに向かいました。

私の枠は60分。しゃべりを本業としない者がこれだけの長時間、画面越しの方々に言葉を発するというプレッシャー、どうかお察しください。

スタジオに入り、ディレクターとアナウンサーとの打ち合わせの中で「私がこの一万人の第九の合唱指揮者をお引き受けしたのがいつだったか実ははっきり覚えていないのです。」という言葉を聞き取ったプロジェクトの生き字引でいらっしゃる加藤美子MBS放送プロデューサがオフィスに戻り、当時のプログラムを片っ端から調べ上げてくださって、「富岡先生は1994年からでした」とその時のパンフレットをスタジオにお持ちくださいました。その中に記載されていた私の写真がこれです。特別合唱団としてパイロットやキャビンアテンダントによる「関空開港記念合唱団」の名があがっていました。時の流れを実感です。

打ち合わせを進めているうちに、目の前にいらっしゃるアナウンサーが、私が大好きだった番組「あどりぶランド」でキラキラしていた関岡 香アナウンサーとわかり、ミーハー化して大興奮。いまはアナウンスセンターの管理職としてもご活躍。嬉しい出会いでした。

本番に入って、たくさんの視聴者の人数にびっくり。久しぶりにお顔を拝見するかつてのレッスン受講生に加えて、普段レギュラーにレッスンをしている合唱団メンバーもたくさんご参加くださって、励ましを頂きました。

同じ一万人の指導者でいらっしゃる有元先生のお姿・・・・!。配信中、私の言葉に大きなアクションでGoodサインを何度も何度も送ってくださいました。先生の寛大なお心を改めて深く覚えました。感謝です。

 

私なりの第九への思い、私なりの研究をまとめるにいい機会と臨んだ配信でしたが、言葉足らずというか、表現不足というか、どれだけのことを皆様にお伝え出来たかと反省しきりです。

でもご参加くださった旧知のUMさんから次のようなありがたいお言葉を頂きました。とても嬉しく読ませていただきました。

 

富岡先生

MBSスタジオからのオンライン講座、ずっとワクワクしながら、受講しました。

もう目から鱗というか、かすみが晴れたようなというか、こんなに興味深いベートーベンの第九の解説を聴いたことは初めてで、仁美先生のオペラに続いて、大感動の中にいます。

さすが、オペラもオケも指揮なさる先生、レチタティーヴォの謎解きから始まって、弦、木管、金管、打楽器が加わって、このうねりが喜びの歌を導いていく、長い暗闇の中から、友よ、生きる希望をもって、大きな第一歩を踏み出そう、踏み出せた喜びをシュプレヒコールに!「言葉のエネルギーの交流」「聖なる楽器のトロンボーン」どれもこれも印象的に頭に残っています。

終章で、PLの花火のように、光降り注いで、最後に大玉が上がる!
年末にベートーベンからの恵みをもらって、自らのご褒美として、素晴らしい第九の花火を打ち上げてほしい。なんて愛ある、勇気をもらう、メッセージでしょう。第九を歌う全ての人に聴いてほしいと思った、感動的な第九講義でした。ほんとに聴講させていただき、ありがとうございました。

先生のベートーベンの研究量もほんとに凄いもので、益々尊敬の念が深くなりました。お話になる口調も、テンポも、とても心地よく、さすがとしか言いようがありません。

先生のおかげで、また今日も感謝と感動の日となりました。
本当にありがとうございました。

(ピアノで配信にご一緒くださったピアノの木村貴子先生)